米国アトランタにあるエモリー大学ゴイズエタビジネススクール(Emory University Goizueta Business School)の日本人在校生によるブログです。

当校のプログラムやアトランタでの生活について書いています。

2012年8月29日水曜日

あー夏休み

Class of 2013のタツです。



1年目が終わり、夏休みが終わり、私のMBA生活は2年目を迎えました。さてさて、「夏休みだって立派なMBA!」ということで、今回は私の夏休みについて書きたいと思います。



実は、MBAの夏休みはまるまる3ヶ月あります。私費学生は就職活動としてのインターンを行いますが、社費学生にはそれがありません。そこで私は、アメリカ国内旅行、日本への里帰りを経て、7~8月はGoizuetaのプログラムを利用して、ドイツ、チェコ、オーストリアへ夏季交換留学に行ってきました。



ドイツ&チェコ(HHL Leipzig Graduate School of Management)では2週間をかけて、拡大EUビジネス論 (Doing Business in the Enlarged European Union)を受講しました。



オーストリア(Vienna University of Economics and Business)では、3週間をかけて次の3科目を受講しました。

  • 国際HRM (International Human Resource Management)

  • 国際マーケティング (International Marketing)

  • 国際ファイナンス (International Financial Management)



両プログラムでは、アメリカやインド、中国のほか、イギリスやアイスランド、ナイジェリア、オランダ、ロシア、トルコなど世界各国のビジネススクールから学生が集まりました。参加者は1年制のFull-time MBAかPart-time(仕事をしながらの夜間/週末通学)の学生が多かったと思いますが、彼らとのディスカッションはもちろんのこと、ドイツ銀行の現役エコノミストによるユーロ論や、東西ドイツ統合時の事例をベースとした企業民営化論などは大変興味深く、PorscheやSkodaなどの工場見学も素晴らしい実地研修になりました。欧州短期留学を通じてヨーロッパビジネスへの見識を深められたことは、大変貴重な体験だったと思います。



��HHL Leipzig Graduate School of Managementにて)





それらと同時に、Goizuetaがいかに素晴らしい環境を学生に提供してくれているかということにも気付かされました。



まず、Goiuzetaの夏季留学制度は素晴らしいです。宿泊費や食費は自己負担ですが、授業料は一切かかりません。留学先はドイツ、イスラエル、ブラジル、アルゼンチン、中国、シンガポールなど世界各国から選択可能で、スケジュールの許す限り何校でも選べます。小規模ビジネススクールでありながら、このように国際学習の機会を豊富に揃えている点に、GoizuetaのInternational Businessに対する本気度を感じました(ちなみに、Class of 2014のInternational比率は37%とのことです)。



また、オーストリアでは偶然、Goizuetaの教授であるMichael Sacks氏が外部客員教授としてInternational Human Resource Managementを担当してたのですが、彼の評価は非常に高く、オランダ人学生は「他の教授がUndergraduate(学部)レベルに見えてしまうほど、素晴らしい教授だった」と褒めてくれました。Michael教授に限らず、Goizuetaの教授が夏休み期間中に米国外の学校から招かれるということはよくあることなのだそうです。こうした世界レベルの教授の授業を少人数クラスで受けられるというのもGoizuetaの素晴らしいところですね。



��組織行動学のMichael Sacks教授)







Goizueta夏季留学制度のおかげで、個人的には攻守バランスのとれた夏休みが過ごせたと思います。ぜひMBA受験生のみなさまも、夏休みの学習計画をイメージしながら学校を選んでもらえればと思います。



なお、今日は、秋学期開始の前哨戦イベントとして、アトランタの地元ボランティアに参加してきました。ながーい夏休みを終えての、同級生との再会はまた喜ばしいですね。

さあて、気を引き締めなおして2年目のMBA開始です!



えっさ、ほいさ!





タツ

Class of 2013


2012年8月18日土曜日

Goizueta1年制MBAの夏2

こんにちは。1年制MBAに通うClass of 2013のYukiです。



1年制のクラスは、先週で夏学期が終了し、今月末より、いよいよ2年制の2年目に合流します。今回は、夏学期全体を通しての感想を簡単に述べさせていただければと思います。



まず、あらためて授業についてざっと紹介させていただきますと、5~6月のBlock1は、会計や、統計などのデータ分析、経済学、組織論等が中心で、7~8月のBlock2では、ファイナンスやマーケティング、リーダーシップなどについて学びました。夏学期の授業は全て必修で、コア科目という位置づけですが、その中でも、Block1はより基礎的な内容となっており、Block2は、Block1で学んだことを活かす、より実践に近い内容という印象です。



授業全体を通しての感想は、大きく分けて2つあります。



まず1つ目は、チームの存在についてです。マーケティングのプロジェクトなどに限らず、ほぼ全ての科目で、個人課題に加え、チームとして提出しなければならない課題が与えられました。MBAはチームでの活動が多いとは聞いていたのですが、あらゆる科目でそれが共通している点が、私にとっては印象的でした。受験生の中には、会計や統計、経済学等については、すでにある程度学ばれている方もいらっしゃるのではないかと思いますが、MBAに入ってこれらの科目を学び直す意義は、世界的に活躍する教授陣から教えを受けられるという点に加え、優秀な同級生たちと議論しながら、チームとして答えをまとめていくプロセスにあると感じました。チームメイトから学ぶことも多かったですし、また、そのプロセスを経験することによって、座学で学んだ知識や理論が本当に身についていくように思いました。



2つ目は、アメリカにおける物事の考え方についてです。こちらでは、あらゆる事について、常に論理的な批評ができることが求められます。例えば、ある企業事例(ケース)について議論する際は、ケースで取り上げられている戦略や考えられる対応策について、教室内での発言をもとに、良い点と悪い点を徹底的に洗い出し、整理していきます。そのほか、例えばマーケティングのプロジェクトでプレゼンテーションをする際は、クラスメート同士でも評価を行うのですが、そこでも、良い点と改善点をフィードバックする必要があります。たとえ「良い」と思う場合でも、「なぜ良いと思うのか」「さらに良くなるにはどうすべきか」という思考が求められます。こうした授業での経験や、同級生たちとのやりとりを通じて、常に良い意味で批判的に物事をとらえ、積極的に意見表明できる能力の重要性をあらためて感じました。



怒涛のごとく過ぎて行った4か月でしたが、夏休みの校舎を1年制のメンバーで独占できるという特権もあり、思い出深く、また中身の濃い日々でした。


2012年8月12日日曜日

MBAと論文

Class of 2013のTomoakiです。



エモリーMBAの授業では、事前知識を得るため、宿題として論文が与えられます。





日本でも本屋の本棚で見かける著者の論文が与えられることが多く、アジアまで著作が翻

訳される学者は、アメリカでも有名なのだと思えます。



今回は、宿題の論文によく取り上げられる学者を選んで、学者の概要を説明してみようと思います。

日本でこういった本を読んでからMBAに留学すると、より一層理解が深まりますね。



��.ダニエル・ゴールマン

・現代リーダーシップ論の泰斗です。1995年に発売された「EQ-こころの知能指数-」は、ビジネスで成功するためには、これまで重要視されていた「IQ:頭の良さ」だけではなく、人との付き合い方が重要であると説きます。

・その指標が「Emotional Intelligence」、通称EIと呼ばれている指数で、初めてMBAにソフトスキルを大々的に持ち込んだ人物です。

・エモリーでは、リーダーシップを重視するため、彼の論文はずいぶん読みました。



��.マルコム・グラッドウェル

・アメリカでは知らない者はいないというくらい有名なベストセラー作家です。

・ユニークなフレームワークで知られており、「最初感じた直観はだいたい正しい」とか「成功するには、生まれ持った才能や環境が必要」といった漠然としたアイデアを理路整然と説明します。

・代表作は「ティッピングポイント」、「ブリンク」など。



��.ダン・アリエリー

・最近はやりの、経済学と心理学を融合した「行動経済学」の著者です。

・むかし、イスラエルで大やけどを負った経験があって、それらの実体験に基づいた直観的な説明と、経済学を使った数値的な説明を用いて、人の幸福度が変化する条件を教えてくれます。

・代表作は「不合理ゆえにうまくいく」など。



��.ラム・チャラン

・著名なコンサルタントで、元ハーバードMBA教授。組織の改革方法の専門家でもあります。

・リーダーシップ論を元に、組織をどう変えていくかといった心構えを中心に勉強することができます。

・ユニクロの柳井正会長もおすすめする「徹底のリーダーシップ」が主要著書です。





これらの本を読むだけでも、ビジネスマンとして必要な知識の一端を与えてくれます。




2012年8月11日土曜日

Orientation & Boot Camp!!

皆さん、はじめまして!

Emory University Goizueta Business School(GBS)日本人学生最年長のShinjiです。

妻一人、子供二人を連れての留学なので、ご家族連れでの渡米を検討されている方は、私にご一報ください!



日本の皆さんは、そろそろお盆を迎えるころですね。

暑い中、TOEFL&GMAT、エッセイの準備等で忙殺され、海水浴や花火どころではない状況かとお察しします。



私も昨年のこの時期、毎日10時間以上勉強してましたが、全く先が見えず、途方に暮れていたのを思い出します。



でも、心配ご無用です!そんな私でも、今こうしてGBS生活をスタートできましたので。

MBA合格を信じて努力し続ければ、夢は叶います。



ということで、このブログでは、受験生の皆さんに、少しでも活力を与えることができるような投稿ができたらなと思っています。





さてさて、さっそくですが、とうとう本格的に始まりました、GBS生活



月曜日、火曜日はオリエンテーションといいつつも、本番さながらの授業が展開されました。

例えばあるプレ授業では、いきなり宿題が課され、授業中は教授からのCold Call(突然指名され、質問に答えなければいけません)が飛び交いました。

私は質問の意味さえ理解できない有様で、ただひたすら「当たるな~当たるな~」と祈るばかり。。。

そのスリル感ときたら、TOEFLのSpeaking を軽く凌駕します



そんなスリリングなプレ授業の後に行われた、4名の教授によるパネルディスカッションの中で、ある教授がとっても感動的な言葉を話されたので、ご紹介します。



「英語のみを話す人、手を挙げて。

その中で、一度もアメリカ以外で学んだことのない人は手を挙げ続けて。



今手を挙げている人たち、想像できるか?

君たちが、自分の母国語ではない国で何かを学んでいる姿を。。。



インターナショナル学生は、今そんな状況にいるんです。

彼らは君たちの助けを必要としています。」



すごくないですかこんな言葉、日本で聞いた事ありますか

こんな言葉が、教授のみならず、学生同士の会話やスタッフ、いろいろな方から聞こえてきます。

もちろん私たちも、ヘルプをもらいながらもクラスメイトに貢献していかないといけませんけどね!

これこそ、これこそGoizuetaの魅力だと思いました







そして水曜日からは、2泊3日のBoot Campへ

ここで、GBS Class of 2014の153名が、各50名の3つのセッションに、そして各5名のスタディグループが発表されます

私はテキサス出身のナイスガイ、NY出身の男前、同じくNY出身のアフリカンアメリカン、そしてインド出身の兄ちゃんと同じグループになりました。

これから2年間、運命共同体として苦楽を共にする仲間です。大切にしたいですね。



Boot Campでは、このグループを中心に、様々なチャレンジに取り組みました。

詳しい内容は来てからのお楽しみですが、笑いあり、涙あり??

DiversityとTeam Workを大事にするGBS Boot Campに、皆さんきっと感動しますよ



また今後も定期的に、最新情報をお届けいたします!




2012年8月5日日曜日

PreMBAを終えて2 



はじめまして、Class of 2014のTakです。先週のKen2に続き、今週はPreMBAの中で個人的に印象に残った事柄をいくつか紹介させていただきます。



その一 Class Participation: PreMBAでは、アメリカ人とアジア人の授業スタイル、カルチャーの違いについても教わりました。MBAの成績評価は授業貢献度が大きなウェイトを占め、クラスでいかに多く発言できるかが重要です。そんなことは渡米前から百も承知だったのですが、Nativeの挙手スピードは尋常ではありません。一瞬でも迷ったら、もう発言チャンスを失ってしまいます。PreMBAでは、考える前に手を挙げろ、教授に当てられてから発言を考えるように徹底的に訓練されました。もちろん意味のない発言ばかりしていてはマイナスですが、貴重な発言チャンスを逃すことはもっとマイナスということです。アメリカ人のビジネススタイルについても少し理解できた気がします。PreMBAのおかげで私も失敗を恐れず反射的に挙手できるようになりました。



そのニ 本プログラムの紹介: PreMBAでは、本プログラムから毎週1名教授をゲストスピーカーとして招き、ケーススタディを用いた授業を行いました。ケーススタディの予習の仕方やコールドコールへの対応等、慣れないことばかりで苦労しましたが、各教授の授業運営の巧さには感動させられました。さながら某白熱教室のような感じです。授業の内容については本プログラム開始後改めて紹介させて頂きます。



その三 ソーシャルイベントの豊富さ: 以前のブログでも紹介がありましたが、PreMBA期間中から様々なイベントが催されました。学校が主催したものだけでもMLB観戦、World of Coca Cola, CNN 見学、ホームパーティー、オリンピックTV観戦があり、学生もホームパーティーやBBQ、テニス観戦、そして勉強会等、様々な機会を設けて親睦を深めています。正直なところ決して楽なPreMBAではありませんでしたが、チームワークを重視する学校だけあり、学校も生徒も積極的にネットワーク作りに取り組んでいます。



上記のような体験は他校のサマースクールでも当然得られるものだと思いますが、スモールスクールかつ留学生比率の高いEmoryでは、我々留学生に対する学校側の期待も(たぶん)高く、留学生がNativeと同様にクラス参加できるようにプログラムがよく練られていると感じています。この点は当校の特徴のひとつかもしれません。間もなく本プログラムがスタートしますが、今から楽しみで眠れません。来週もコーラ飲んで頑張ります! 



Tak



写真はアトランタの観光名所World of Coca ColaのPop Culture Galleryです。